2,基本給が約30年ぶり高い伸びに
3,カナダとECBで利下げ開始
インド総選挙で与党が単独過半数割れ
インドのモディ首相の野心的な経済成長目標が危機にひんしている。4日に開票が始まった総選挙で、同氏率いる与党・インド人民党(BJP)は議会で単独過半数を失う見通しだ。モディ氏は厳しい経済改革の推進を連立政権に委ねなければならなくなった。出口調査ではBJP主導の与党連合が過半数を大きく上回り圧勝すると予測されていただけに、今回の結果は驚きだった。BJP主導の政権は、政策面では依然として広く企業に友好的なアプローチを追求できる公算が大きいが、求心力が弱まるということは、特にエコノミストが成長維持のために必要だと指摘する労働・土地に関する規則など、難しい改革を実施するための政治資本が失われる可能性を意味する。
モディ首相はインド独立100周年に当たる2047年までに同国を先進国入りさせると約束していた。このビジョンは具体的な目標によって明確に定義されているわけではないが、一部エコノミストは、インドが高所得国になるには今後四半世紀にわたり8%以上の成長が必要だと見込んでいる。
モディ氏は4日に勝利宣言し、47年までに先進国入りする目標をあらためて示した。同氏はニューデリーのBJP本部で支持者に対し「次の任期で先進国入りの目標に向けて前進していく。この国は今後、大きな決断を伴う新たな局面を迎えるだろう」と語った。
インドって人口世界一位だし株式投資対象にするべき??
昨年中国を抜いて人口世界一位になったわね。ただし、先進国入りをするにはこれから20年以上に渡り経済成長する必要があるわ。また、慢性的な財政赤字と経常赤字という為替下落要因もあり、安易に手を出すことはオススメしないわ。
実質賃金改善で日銀政策正常化を後押し
4月の実質賃金は3カ月ぶりに改善し、マイナス幅は2022年以来の水準に縮小した。今年の春闘で記録的な賃上げが実現する中、基本給に当たる所定内給与が約30年ぶりの高い伸びとなった。日本銀行による早期の追加利上げ観測を後押しする材料との見方が出ている。厚生労働省が5日発表した毎月勤労統計調査(速報)によると、物価の変動を反映させた実質賃金は前年同月比0.7%減。25カ月連続で前年を下回ったものの、マイナス幅は22年12月(0.6%減)以来の小ささとなった。市場予想は0.9%減。名目賃金に相当する1人当たりの現金給与総額は2.1%増と10カ月ぶりの高い伸び。28カ月連続で増加した。賃金の基調を把握する上で注目の所定内給与は2.3%増と1994年10月以来の高水準だった。
連合が5日発表した今春闘の第6回回答集計結果(3日時点)によると、平均賃上げ率は5.08%と最終集計との比較で91年(5.66%)以来の高水準を維持。中小企業は4.45%と92年以来の高い伸びとなっている。植田和男総裁は先月23日、輸入物価の上昇を価格に転嫁する「第一の力」によるインフレ圧力は減衰し、予想される名目賃金の上昇によって実質所得に上向きの力が働くとの見方を示した。明治安田総合研究所の小玉祐一チーフエコノミストは、「5、6月にかけ名目賃金はさらに上向く」と分析。政府補助金廃止でエネルギー価格が上がるが、円安が大きく進まなければ「8月以降、実質賃金がプラス転換する展開が期待できる」と語った。利上げの大義名分として、高めの賞与をもって賃金と物価の好循環を説明できる可能性があり、為替相場に大きな変化がなければ「7月の可能性が高い」と語った。
7月に追加利上げって実現できそうかな??
円安が大きく進まなければ物価の上昇も落ち着くと思われるから、賃金と物価の好循環に期待ができるわね。ただし、賃上げ分が貯蓄に回されて循環されないリスクもあるわ。経済の腰折れとならないよう慎重に実行して欲しいわね。
カナダ銀行と欧州中央銀行、政策金利を0.25ポイント引き下げ
カナダ銀行(中央銀行)は5日、政策金利を0.25ポイント引き下げ4.75%とした。経済のソフトランディング(軟着陸)が視野に入る中、主要7カ国(G7)の先陣を切って金融緩和に着手した。カナダ中銀は、インフレ率が2%の目標に向かっているとの確信を深めており、さらなる進展が得られれば「追加利下げを想定するのは理にかなう」としている。マックレム総裁は会見の冒頭、「基調的なインフレが緩和傾向にあることを示す持続的かつ一段の証拠により、金融政策はこれまでほど景気抑制的である必要がなくなった」と指摘した。
欧州中央銀行(ECB)は、ユーロ圏経済への負荷が和らぐほどインフレが十分抑制されたと確信し、6日に開く政策委員会の会合で、過去最高水準が続いた政策金利の引き下げを発表した。物価上昇率は2%の目標に向け順調に鈍化しているとは言えないが、ラガルド総裁は、歴史的急上昇を経験したユーロ圏20カ国のインフレ率が「抑制された状態にある」と5月に宣言した。自国のインフレがより執拗(しつよう)に尾を引く連邦準備制度やイングランド銀行(英中央銀行)より先にECBは金融緩和の軌道に入った。ユーロ圏の5月の消費者物価指数(速報値、31日発表)は前年同月比2.6%上昇と予想を上回り、前月の2.4%から加速。食料品やエネルギーなど変動の激しい項目を除くコアインフレ率も2.9%と前月を上回る伸びとなった。
ECBは6日、十分に示唆されてきた利下げを決定した一方で、今年と来年のインフレ予測を引き上げた。今後の道筋について確固とした見方がないというのは、政策委員会に混乱がある様子を浮き彫りにする。
ECBは利下げ開始したけど、また物価上昇しないかな??
政策金利が何回か引き下げられたとしても、金融政策スタンスは引き締まったままね。政策金利引き下げの道筋を決める際には、遅くて性急なアプローチよりも、速やかな行動の方がマクロ経済の変動を抑えられると決断されたかもね。
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